ルビー色。黒胡椒やクローブのスパイス香、華やかなすみれの香り、果実の香り。
樽熟から来るアロマも過度ではなく心地よい。
エレガントな仕上がりですがボディはしっかり。
フレッシュ感とパワーのバランスが良く様々なお料理に寄り添います。
余韻にふんわりとスパイス香が戻り、ほかにはない個性を持ったきれいなワイン。

＜スキオペッティーノを飲みたいのならまずはプレポット産を＞
スキオペッティーノはイタリア フリウリ＝ヴェネツィア・ジュリア州の土着品種。
別名はリボッラ・ネーラ、ドライな味わいの赤ワインをつくる黒葡萄です。
名前の由来は諸説ありますが、スキオッはぶくぶくという擬音語で発酵時の泡の音ではないかと言われています。

フリウリの中でもプレポット村はスキオペッティーノが生まれた場所とされており、
プレポット村のワイナリーのほとんどがスキオペッティーノを栽培しています。
2008年にはプレポット村がサブゾーン（より限定した産地）として認められ、
ほかの地よりもさらに制限された高い基準でワイン造りを行っています。


(プレポットの畑とスキオペッティーノ）
 

■畑情報
ブドウは1983〜2003年に植樹。樹齢は若いもので20年以上、古いもので40年以上。
畑は草が多く自然に近い状況に。無灌漑農法を採用。

■醸造法
ブドウは手摘み収穫。厳選した果実のみ使用。除梗後26〜27℃の温度を保ち18日間の発酵。
発酵時ポンプオーバーを定期的に行います。
ステンレスタンクにて1〜2ヶ月寝かしたのち、大樽（900Ｌトノー）にて約2年間熟成。
ボトリング後4〜6ヶ月の瓶内熟成を経てリリース。

＜こだわりの樽選定＞
「スキオペッティーノ･ディ･プレポット」には樽香の影響を極力抑えるため主に古樽を使用します。
2020年ヴィンテージを例にとると新樽が1個、
古樽は20〜24ヶ月前に使用したものを中心に14年物のより古いものなどを混ぜて11個。
新旧含めた合計12個の樽を使用し、ブレンドすることで奥行きのある味わいを実現させました。
他の造り手は新樽のみ、古樽でも2〜4年のものを使用するので
ここまで複雑な選定はグリッロ・イオーレの特徴でユニークな点といえます。
古樽は年に3度の点検を行い、品質のよいものだけを使用しています。

＜こだわりの天然コルク＞
「スキオペッティーノ･ディ･プレポット」には1ヶ2ユーロもする天然コルクを使用しています。
グリッロ・イオーレいわくこのワインは20年もの長期保存の可能性を秘めているため
自然に空気を通す天然のコルクが望ましいとのこと。
ブショネの可能性は生まれますが「生き物」としてのワインの可能性を信じています。
空気を遮断する高圧力のディアムコルクと天然コルクでは保存5年以降から差が出てくるとのこと。
 

飲み頃温度は16〜18℃。
長期保存可能なタイプ。天然コルクによる味わいの変化を楽しむのも魅力のひとつ。

ローストや煮込みの肉料理。串焼きやバーベキューとも。そのほかジビエ、魚の煮込み料理にも。
燻製料理やスパイシーな料理にフィットします。

・イギリスのワイン専門誌が主催する世界最大級のワインコンペティションDecanter World Wine Awards2022（デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード）で銀賞受賞
・Decanter World Wine Awards2023で銀賞受賞、91点を獲得

■グリッロ・イオーレ（Grillo iole）
1973年創業、イタリア フリウリ＝ヴェネツィア・ジュリア州のコッリ・オリエンターリ、プレポット村にある家族経営ワイナリー。スロヴァキアとの国境に近い広陵地で畑面積は9ha。ワインの年間生産数は約 40,000 本。近年は土着品種を使用した地ワインに特に力を入れています。
親しい友人と楽しむワインを造りたいと1haの畑を購入して始まったグリッロ・イオーレ、現在は生物学者の娘アンナと孫マッティオが引き継いでいます。環境のバランスを損なわないこと、この地で働き暮らす人々の幸せを守ること、ワインに不要な残留物を残さないことなどの明確な目標を掲げ、今も昔から変わらない「みんなで楽しむ美味しいワインを」をビジョンにワイン造りを続けています。
グリッロ・イオーレ公式ホームページ（イタリア語）


(現当主アンナとその息子マッティオ）